あの日あの時 ~ UVCC 08 極真同好会2 編~ [あの日あの時]

極真同好会の初日を迎え、皆で楽しく初稽古、、、、

となるハズだったのだが、他流派の稽古ならイザ知らず

極真の稽古は厳しさが違う

寅は日本やNYでやっていた事を、そのままの感覚でやった

突きを各30本、蹴り各30本、捌きの練習、型の練習、

そしてスパーリング(組手)と言う具合だ

しかし、皆、予備知識ゼロで、明るく楽しいノリでやって来た方達は

基本練習の時点で目がウツロになっていた

寅にしてみれば、これが当たり前で、それでも大分、軽めの稽古にしたつもりだった

まともに付いてきたのは、スペイン人のジョルディとSさんだけ

後は、歯をくいしばって必死に食いついてきた

何とかスパーリングまでこぎつけ、寅とジョルディの2人だけで組手をやった

極真スペイン支部で茶帯(1級)までやっていたジョルディは

足技が80%で、前蹴りから横蹴りに変化させながらの蹴りは捌くのが難しく

最初の内は、数発、腹部に貰ったが、そこは黒帯の意地で何とか持ちこたえ

その変わりに綺麗な足払いで彼を転倒させ、彼の意識が下にいったと見るや

下段のローキックに行くと見せかけて得意の上段回し蹴りを彼の綺麗な顔面に

<ピシっ>と言う音と共にお見舞いしてやった

崩れ落ちる彼と比例するかの様に、こだまする歓声

こう言うのは最初が肝心だ

実力の差を示しておかなければならない

しかし技とコンビネーションを使って組手をしたのは久しぶりだった

それだけジョルディの技が素晴らしかったのだろう

フットボーラーの力だけで押してくる奴らとは明らかに違う

足技だけに頼る彼の組手には限界があり、手技を磨けば足技も生きてくると

彼にアドバイスした

そう言う寅も昔は足技中心の組手だった

しかし日本で引越し屋の仕事をしてから腕力に自信が付き手技が冴えた


周りで正座して見ていた参加者達は、寅の事をまじまじと見ていた

今までは、普通のおとなしい人としか見ていたなかったのだろう

皆の目にキラキラと星が浮かんでいる様子が手に取る様に分かる

それからは寅の事を<先生>とか<師匠>とか呼ぶ様になった

寅は恥ずかしいので、普通に呼んでくれと言っても無駄だった

そして次回の極真同好会は半分に人が減ってしまった

それでもイイと寅は思っていた

極真空手が手を抜いて楽しいだけの稽古になってしまったら先輩達に申し訳ない

稽古は、相変わらず日本と同じ様に2時間位かけてやった

皆、顔を歪めながら食らいついてきた

稽古が終わってから、カフェテリアで皆と食事をしながら会話するのが楽しみだった


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